FXブログロゴ FXブログロゴ

12/16週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・日銀は利上げをしないとの報道があり円安に。
・アメリカは今月も利下げをする見込みだが、インフレ圧力再燃により、来年度の利下げ計画に修正が入りそうな雰囲気。
・ユーロ圏は利下げをしたが、長期金利に変化なし。
・ファンダメンタルズ的には円安要素が増加。


 先週のドル円は大きく上昇。止まらない円安モードに突入しています。


 先週の日本のトピックは日銀流の市場との対話。言い換えると、政策金利決定会合前の情報リークです。ブルームバーグ等で日銀は12月会合にて利上げを行わないといった報道が先週は目立ちました。

   ※引用:Newsweek(画像クリックで記事にアクセス)



 おそらく、想定以上に円高が進んでいたこと、そしてアメリカが12月会合にて利下げをする可能性が高いということもあり、様子見をしたいといったことだと思われます。よって、市場に折り込ませるために小出し小出しで利上げをしない旨を報道させているのだと思われます。

 しかし、先々週末から出始めている利上げ見送り報道により、ドル円は一気に5円以上も円安に。当然ですが、為替はそう簡単にコントロールできるものではありません。恐らく、想定よりも遥かに円安が進むことになり、日銀や財務省からの口先介入、来年度には再び介入を迫られる可能性があります。そのあたりは1月における利上げの有無によりけりと思われますが、利上げをしない限り、再び市場との対決をすることになると思われます。


 アメリカにおいては、CPI、PPIの発表がありました。CPIは想定通り横ばい。前年同月比が2.7%ということで、12月会合の利下げを支持する内容となり、長期金利は若干下落しました。しかし、PPIは想定以上に上昇。将来的なインフレ圧力になるとみなされ、長期金利は再び上昇しています。





 今週のFOMCにおいては利下げをする可能性が高いとされています。一方、インフレ圧力が再燃していることもあり、次年度の利下げペースは想定より緩慢になると報道されています。よって、長期金利は上昇している状況です。アメリカの利上げペース鈍化は日銀の利上げ方針にも大きく影響するかと思われます。できる限り利上げをしたくない日銀と、利上げしないなら円安にしようとする市場との戦いが再び始まりそうです。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 ユーロ圏においては、ECBにより利下げが発表されました。金利は0.25%引き下げられ、3%となりました。ドイツを中心に経済悪化が懸念されている状況な為、想定されていた通りの内容でした。よって、長期金利にはほぼ変化がない状況です。



   EU10年債 ※引用:楽天証券


 
 纏めると、日銀による対話の一環により今月会合にて利上げが行われないと報道。アメリカは利下げをすることが当確路線ですが、インフレリスクが再燃していることから来年度の利下げ見通しはだいぶ修正されそうです。また、ユーロは利下げをしましたが、サプライズなく通過しています。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には、再び円安圧力が高まっています。アメリカの利下げは想定内である為、仮に日銀が利上げをしなかった場合、160円に向けて一気に円安へと傾くことになるかと思われます。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルではMA100を抜けて上昇トレンドに。
・日足レベルでは上昇トレンドのまま。
・週足レベルでも上昇トレンドのまま。
・テクニカル的では大きな流れが上昇トレンドのまま。


 先週のドル円は大きく上昇。テクニカル的な流れよりファンダメンタルズの動向が大きく寄与する流れとなっています。


 4時間足においては一気に上昇。MA100を一発で上抜けている状況です。通常、下落3波動目が見られる展開でしたが、ファンダメンタルズ面の変化を受け、お構いなしの上昇。長期トレンドに迎合すべく再び上昇トレンドとなっていますので、方向性は上昇。押し目狙いの展開となっています。




 日足レベルでもMAを抜けて上昇トレンドとなっていましたが、見事、MA100で反発して上昇開始。押し目からの3波動目が始まっている状況です。4時間足でも日足でも3波動目となっていますので、利上げが延期され次第、非常に強力な上昇が見られる可能性が高いです。




 週足的レベルでは、MA100を割った後、大きく上昇。再び上昇トレンドへと回帰ている状況です。短期足であれば大抵、こういった下落転換を騙しにした動きの後は大きな上昇までがセットです。果たして短期足でよく見られる動きになるのかは分かりませんが、テクニカル的には大きな上昇へと繋がる流れとなっています。




 全ての時間足が上昇トレンドの状況です。ファンダメンタルズも相まって止まらない円安モードになっていますので、積極的押し目狙いが良いかもしれません。ただし、日銀リーク等のニュース、材料には要注意かなと思います。

 それでは今週もがんばりましょう!

HOMEに戻る