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12/2週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・日銀は軽く円安牽制。しかし、今後の利上げ意思については不透明。
・アメリカはトランプ大統領が関税を発動させる旨発言したことで長期金利低下。
・ユーロ圏はHICPIが上昇したが、利下げ期待により長期金利は低下。
・ファンダメンタルズ的には円高要素が増加。


 先週のドル円は下落。テクニカル的な側面も大きかったのかもしれませんが、久しぶりに150円を割る位置まで円高が進みました。


 先週の日本のトピックは2つ。1つ目は東京CPIの上昇。前年同月比で2.2%の上昇を見せましたが、これは市場予想を上回りました。結果、日銀が12月に利上げを実施するとの思惑が強まり円高圧力が増しました。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 2つ目はCPIおよび、アメリカの状況を受けての植田総裁の発言。先々週の利上げが近づいている発言に引き続き、今週は円安を気にする発言しています。円安に対する牽制も含まれているかと思われますが、利上げへの期待感が高まっている状況です。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 アメリカにおいては、トランプ大統領がカナダ、メキシコ、中国からの輸入品に関税をかけると発表。この影響を受けて市場は一時的にリスクオフになり円が買われる展開に。また、経済悪化への懸念から長期金利は下落しています。



 トランプ大統領の追加関税の発表は今後の方針を感じさせるものになっています。おそらく、3カ国に留まることなく、過度な円安が続くことによって貿易摩擦が生じた場合は日本に対しても関税を発動させる可能性があります。その場合は円高圧力が強まる可能性がありそうです。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 ユーロ圏においては、HICPの発表がありました。インフレ率は多少の上昇でしたが、長期金利は下落。ユーロ経済が悪化していることもあり、12月の利下げ期待が高まって来ていることが主な要因かと思われます。

  • 前年同月比:+2.3%(前月:+2.0%)
  • コアHICP:+2.7%(前月:+2.7%)



   EU10年債 ※引用:楽天証券


 
 纏めると、植田総裁の発言などにより日本の利上げへの期待感が高まっています。また、アメリカ トランプ大統領の関税発言によりリスクオフ及び、長期金利低下。ユーロ圏は利下げへの期待感の高まりにより長期金利が低下。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には、先週と比較すると更に円高要素が増加。リスクオフによる円買いが見られました。しかし、市場は12月の日銀の利下げを織り込んでいる為、利下げしなかった場合、再び止まらない円安モードに入りそうです。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは下落転換。下落波動が継続するかは日足MA100を抜けるか次第。
・日足レベルでは上昇トレンドのまま。
・週足レベルでも上昇トレンドのまま。
・テクニカル的では大きな流れが上昇トレンドのまま。


 先週のドル円は大きく下落。これが大きな流れになるのか見極めが必要そうです。


 4時間足においてはファンダメンタルズの影響を強く受けて下落。MA100をブレイクし、転換。現在3波動目の下落途中となります。今週は下落トレンド継続の可能性が高そうですが、まずは戻り高値までの上昇が見られるかもしれません。その後、5波動になるのか、あるいは3波動で終わるのかは分かりません。その点については日足における転換有無次第となりそうです。




 日足レベルでは押し目も無いままMA100をクロスしていましたが、ようやく下落。このまま転換するのか、あるいは押し目となるのかは不透明です。しかし、テクニカル的には押し目となり、再度上昇する可能性が高いかと思われます。




 週足的レベルでは、MA100を割った後、大きく上昇。再び上昇トレンドへと回帰ている状況です。短期足であれば大抵、こういった下落転換を騙しにした動きの後は大きな上昇までがセットです。果たして短期足でよく見られる動きになるのかは分かりませんが、テクニカル的には大きな上昇へと繋がる流れとなっています。




 4時間足レベルではようやく下落転換。昨年同様、異様に長い上昇トレンドが続いています。しかし、ようやく下落したと言っても長期足の流れは一方的な上昇。ファンダメンタルズ面においてよほどの変化が見られない限り、長期のトレンドは変化しなさそうです。

 それでは今週もがんばりましょう!

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