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11/4週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・日銀は政策金利を据え置きすることを決定したが、円安を快くは思っていない。
・アメリカは雇用統計が再び下落。次週のFOMCでは0.25%の利下げが想定。
・ユーロ圏はインフレ率が微上昇。
・ファンダメンタルズ的には円安要素が減少。


 先週のドル円は円安基調でしたが、日銀政策金利決定会合で下落。しかし、未だ円安基調に変化はありません。


 日本では政策金利決定会合が開催。結果は金利の据え置きとなりました。しかし、その後の植田総裁の会見においては、円安を牽制するかのような発言が出た為、円が買い戻され一時的に円高方向に振れました。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 今回の会見において印象的だったのは時間的余裕という発言を是正したことです。「足元でアメリカ経済のリスク度合いが下がって来ているとし、時間的余裕という表現は不要となる。今後は使わない。」と発言しています。これはおそらく、この言葉が市場には長らく利上げを見送るとみなされ、大きく円安が進んだことに起因すると考えています。やはり、これ以上円安が進んでしまってはさまざまな問題が生じ得るということで、為替に対して牽制をかける為に使ったのでは無いかと考えられます。

 それでは次回利上げはいつなのか?ですが、エコノミスト予想では12月との意見が高いです。また、1月までに利上げを行うという意見が8割を超えており、いずれにせよ利上げは実施される、といった意見が高くなっています。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 それを考慮した際、個人的には現在の円安は少し進み過ぎなのではないかと考えています。アメリカ経済は堅調とは言え、今だに相当高い金利となっていますし、世界各国が利下げを実施します。その中でここまで急激的に円安が進む理由は有りません。暫くの間はどこまで円安を進めれば日本が動くか?といった試しの円売りが続く可能性はありますが、どこかのタイミングで再度円高方向に進み始めるのではないか?と考えています。


 アメリカでは、PCE デフレーター及び、雇用統計の発表がありました。PCEの方はほぼ横ばいでしたが、雇用は前回から大きく減少。先月の飛び抜けた数字は一体何だったのか?といった結果となっています。


   ※引用:MINKABU




   ※引用:MINKABU





 先月比における大きな減少はハリケーン及び、ボーイング社等のストライキ影響が大きいのではないかと言われています。しかし、自然災害やストライキはこれまで何度も発生しているのに、今回だけ何故こんなに増減したの?という問いに対する答えにはなっておりません。個人的には今月の数値が現状の数値だと考えています。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 その場合、上記記事にも記載されている通り、次回FOMCにおいては少なくとも0.25%の利下げを実施する可能性が高いのではないかと考えています。あまりにも雇用が強い場合は利下げする理由を見つけられませんが、今回のように雇用が落ち込んできているのであれば利下げするのが妥当となります。よって、今回の雇用統計の結果を下げたということは、利下げが実施される可能性が高いのではないかと考えています。


 ユーロ圏においては、HICPの発表がありました。結果は前回値から上振れとなり、再び2%台となっています。


   EU10年債 ※引用:楽天証券


 前回会合に続き、10月会合では0.25%の連続利下げを実施していますが、インフレ率は2%台に回復。勿論、利下げがすぐに物価に影響するわけではありませんが、この結果はここから先の利下げを慎重にさせる可能性があります。11月HICPにて2%を大きく下回るようなことがあれば、12月会合でも利下げを実施する可能性が高いですが、2%台を堅持した場合は利下げは見送る可能性が高いのかなと考えています。


 纏めると、日本は再び利上げを見送りましたが、植田総裁の発言から12月か、1月に利上げを実施するとの見方が高まっています。アメリカにおいては雇用統計の結果が前月比で大きく下がった為、FOMCにて利下げが実施される可能性が高いです。ユーロにおいても、12月における利下げ有無については不透明な状況です。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には大きく円安方向に為替を動かす要素は無さそうな気がします。しかし、日本が応戦してくるまで攻めてやろう、といった考えを持った人達も多いと思います。よって、どこまで円安を進められるか試すような動きも出てくる可能性があるので要注意です。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは上昇トレンド継続しているが、転換もあり得る形。
・日足レベルでは上昇トレンドに転換。
・週足レベルでも上昇トレンドに転換しかかっている。
・テクニカル的では大きな流れが上昇転換する可能性もある。


 先週のドル円は横ばい。高値は更新しましたが、その後の上昇は見られていません。


 4時間足においてはまだ上昇トレンドの範疇ですが、若干下落転換の可能性が出て来ています。MA100に向かって押して来ており、チャネルの下辺に到達している状況です。このまま転換するのか、或いは押し目になるのかは結果論になりますので、どちらにも対応できるようにしておいた方が良いのかなと考えています。分かりやすい形ができた際だけ、エントリーすべきと考えています。




 日足レベルでは押し目も見られないまま一方的な上昇が続いていおり。先週時点でとうとうMA100すら抜けました。こういったパターンは急激的に戻る(下落)する可能性もありますが、多くの場合は押し目を作って上昇します。よって、日足レベルでは上昇トレンドの範疇であるが、押し目形成までの短期間の下落は見られる可能性があると考えています。




 週足的レベルでは、MA100を割った後、大きく上昇。再び上昇トレンドへと回帰しようとしています。150〜152円のあたりが抵抗帯であるため、ここを超えた場合はここをサポートとして上昇を継続する流れになりそうです。逆にもし下落するとしたらここが天井かもしれません。




 ファンダメンタルズ面の変化もあり上昇が続いています。ここで下落するかどうかは今後、数ヶ月にわたる動きに影響が出そうです。どちらに転んでも良いようにしておいた方が良いかなと考えています。

 それでは今週もがんばりましょう!

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