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10/6週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・円高方向への動きから一転、急激的な円安に。
・アメリカは雇用統計が大幅改善。
・ユーロ圏はインフレ率低下。
・ファンダメンタルズ的には円安要素が急遽増加。


 先週のドル円は終始上昇。石破総理誕生、中東紛争の影響もあり週はじめは141円台まで円高が進んでいましたが、石破総理の発言と雇用統計の結果を受け、最終的には149円まで8円も円安が進んでいる状況です。


 先週のクロス円は、石破総理が誕生したことで大きく円高に動きました。石破総理は利上げを支持していたからです。しかし、就任後には大幅な円高及び、株価が急落。それを気にしてなのかは分かりませんが、日銀植田総裁との会談後には利上げはすべきではないといった趣旨の発言をしました。それにより、利上げ論が後退。結果、大幅な円安を招いている状況です。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 雇用統計の結果を受けてさらに円安が進んでいますが、今後の円相場において重要なことは、これを受けて石破総裁が発言するのか?また、植田総裁は今月利上げするのか?になりそうです。

 石破総裁は物価高対策を掲げていますが、それと同時にデフレ脱却が重要であるとも発言しています。この二つは相反していますが、円安が進めば当然ながら物価高は進みます。選挙を控える中、物価高が進めば当然ながら物価高対策を迫られます。対応策は所謂、低所得者層への給付金になるかと思われますが、高齢者層以外の殆どの層は反発することが想定されます。物価高が進んでいるのに、対応策が自分たちに関係しないとなれば当然の反応です。反発を大きくしない為にも、やはり過度な円安は止めたい所存だと思われますが、果たしてどの程度の水準まで円安を許容するのか、というのがポイントになりそうです。何もしなければこのまま円安は進んでいく可能性が高い為、どこかで歯止めをかけるべく、口先介入をし始めるのではないかと考えています。

 利上げについては否定する理由が無くなったなと感じています。8月の株価暴落を理由とした「経済的不安定」については既に解消されていると言えます。既に株価は8月の下落前水準まで戻って来ていますし、月曜日には更に上昇するでしょう。また、円安が大きく進んだことで再び第一の力が強まり、物価についても上昇圧が強まることが想定されます。雇用統計の結果を受け、アメリカにおいても大きく利下げする理由が無くなりました。個人的には7月に利上げする前の状況に戻ってきている為、植田総裁の7月会見の方針を貫くのであれば、利上げをしない理由が無い状況になったと考えています。ただ今月は選挙もありますし、今月のタイミングでは混乱を招きかねい利上げを実施しない可能性もあります。その辺りはまたリークがあると思いますので、それ待ちになるのかなと考えています。


 アメリカでは雇用統計の発表がありました。ADP雇用統計と、本家雇用統計の結果が著しく乖離していましたが、本家雇用統計の結果は前月比で大幅な上昇。急激的な雇用回復を受け、長期金利は上昇し、ドルが大きく買われる展開となっています。





 にわかには信じがたく、また下方修正するんでしょう?と言いたくなる結果ではありますが、相場はこれをそのまま受け取っています。アメリカ長期金利は大幅に上昇していますし、株価も大きく上昇しています。この流れが続くのかどうかは月曜日になってみないと分かりませんが、個人的には利下げ論を過度に否定しすぎの動きかなと考えています。もしその仮定が合っているとすれば、次回FOMCや雇用統計で逆の結果が出た際に非常に大きな動きにつながる可能性があります。いずれにせよ、個人的には今度は鷹派から鳩派に寄りすぎると考えている為、どこかしらで巻き戻しが始まると考えています。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 ユーロ圏においては、特に大きなトピックはなし。HICPの発表はありましたが、インフレは想定通り順調に下落。アメリカとは違い、むしろ経済の落ち込みが危惧されるレベルにまで落ちて来ています。


   EU10年債 ※引用:楽天証券


 ユーロ圏のインフレ率はとうとう2.0%を割って来ており、日本より1%近くも低いインフレ率になっています。勿論、他の指標次第にはなりますが、この状況なら10月での連続利下げもあり得るかもしれません。ただ、長期金利はそこまで大きな落ち込みは見せておらず、むしろアメリカの影響を受けて上昇。おそらく、織り込み済みかと思われます。


 纏めると、石破総理の発言を受けてクロス円通過は全面安。雇用統計の結果を受けて、更にその勢いが増している状況です。アメリカにおいては雇用統計の影響を受け、長期金利が大きく上昇。結果、ドル円は急騰しています。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には新たな円安材料が出て来ている状況です。ただ、どちらかと言うと行き過ぎな感がある為、どこかしらで巻き戻しが始まるかもしれません。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは上昇トレンド継続。
・日足レベルでは収斂が進んでおり、戻り高値までの上昇となる可能性が高いが、突き抜けて上昇する可能性も。
・週足レベルでは下落トレンド継続の範疇ではあるが、そのまま上昇する可能性もたまに入れておきたい。
・テクニカル的では大きな流れは下落のまま。


 先週のドル円は下落の後、急騰。ファンダメンタルズの影響を大きく受けている状況です。


 4時間足においては結局、上昇トレンド続行。石破ショックにて4時間足MA100を割りかけましたが、ギリギリのところで反発。上昇トレンドが継続しています。現在、3波動目の途中と思われますが、5波動目のある無しに関わらず、そろそろ一旦、押し(下落)が来るかなと考えています。MA100との乖離も大きくなっている為、押し目狙いでいくよりかは戻りの下落を取るか、或いは下落し切ってからの上昇を狙った方が良いかもしれません。




 日足レベルでは本格的な上昇回帰開始。MAと乖離したまま下落が進んでいましたが、とうとう収斂が見られています。下落3波動で下落トレンドが終わったと見るべきなのか、或いはこの2ヶ月間の下落を1波動目と捉えるべきなのかは分かりませんが、急激的な動きが見られた分、反動も大きいのだと思われます(通常、2ヶ月で20円も動かない)。週足が下落転換していますので、最終的には下落していく可能性が高いですが、ファンダメンタルズ次第では流れが変わる可能性もあります。テクニカルを凌駕するほどに円安圧力は大きい為、決めつけずに構えておいた方が良さげです。




 週足的レベルでは、MA100を割った後、大きく上昇。短期足ではよく見られるパターンです。短期足の場合、体感的には下落トレンドに迎合する確率が70%、下落を騙しにして再転換し上昇していく確率が30%という印象です。MA100が下向きになりかけている状況の中、GMMAの長期束に押し戻される形は下落する前によく見られる形です。ただ、上記でも触れた通り円安圧力が強大すぎる為、テクニカル通りに動くかどうかは不明です。どちらに転んでも良いように心の準備しておいた方が良いかなと考えています。




 ファンダメンタルズ面の変化もあり上昇が続いています。ここで下落するかどうかは今後、数ヶ月にわたる動きに影響が出そうです。どちらに転んでも良いようにしておいた方が良いかなと考えています。

 それでは今週もがんばりましょう!

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