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9/30週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・石破新総裁誕生の影響を受け、円高に。
・アメリカはPCE悪化。
・ユーロ圏も経済指標悪化。
・ファンダメンタルズ的には円高要素が急遽増加。


 先週のドル円は総裁選に近づくにつれて円安に。気がつけば4円も円安になっていました。しかし、石破総裁に決定した途端、それまで売られていた円は一気に買い戻しに。最終的には元の位置に戻ってきています。


 日本では総裁選が実施され、石破氏が総理に就任。選挙前はどちらかと言うとアベノミクスを寄りの経済政策を志向していた高市氏当選の期待が高まっていました。よって、選挙前は円安、株高。しかし、当選したのは逆に緊縮財政を好むとされている石破氏。よって、強い円高の流れになったのだと思われます。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 このサプライズによって目先では乱高下すると思われますが、重要なのは長期的にどのような政策を取るのかだと思います。まだソースは少ないですが、話を聞いている限り噂されているほどの緊縮財政政策は取らないのではないかと思われます。

 志している経済政策は、デフレ脱却の為のこれまでの政策の延長。要は金融緩和の継続と超低金利政策の継続を示唆しています。その上で、1億円の壁などで税制上の歪みが発生している部分には追加で課税をしていきたいというのが基本的な考えだと思われます。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 勿論、高市さんのように今は利上げは絶対に許さないといった強硬な姿勢は見せませんし、日銀にもあまり干渉しないでしょう。そうなれば日銀が中立金利とされている1%台まで利上げする可能性は高まります。今後はそういった背景から円高が進むとといった考えが世間に浸透することで、より一層の円高が進む可能性があります。

 しかしそうなれば、株価は下落するでしょう。そして何より、金融取得課税に対する増税という富裕層にとっては最悪のカードを切ってくる可能性もあります。そういった状況に反対の意思を示す為、植田総裁の言うところの経済的不安定な状況を生じさせるべく株価を大きく下落させようとする思惑が生じる可能性があります。その状況で石破総裁が様子見をするのか、或いは強行突破するのかは分かりません。ただ、そういった鳩派発言が出ない限り、円高圧力は強まる可能性がありそうです。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 アメリカではPCEデフレーターがありました。結果は、想定を下振れ。長期金利は下落しましたが、週半ばまで上昇していた為、前週比では±0です。



 PCEの内容的には、市場想定以上の景気の冷え込みを見せており、FOMCの0.50%の利下げを肯定する結果となっています。しかし、先週は少し鳩派に傾き過ぎていたような印象を受けましたので、帳尻合わせになったのではないかと考えています。よって、利上げ・下げ予想への変化はない状況です。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 ユーロ圏においては、特に大きなトピックはありませんでしたが、PMI及び、フランスのCPIが大きく悪化。EU圏における経済の悪化状況を表しています。


   EU10年債 ※引用:楽天証券


 ユーロ圏はここにきて経済悪化の兆候が見られています。もしかすると、次回会合においても利下げが見られる可能性がありそうです。そうなれば当然、長期金利は下落することになります。勿論、アメリカの影響も多分に受けるとは思われますが、やはり下落基調になりそうな雰囲気です。


 纏めると、総裁選の影響を受け、クロス円通貨は円安から円高へと動きが急変しています。今後は新総裁の動き次第にはなりそうですが、円高圧力が強まりそうです。アメリカは経済悪化の兆候が見られますが、やはり本命は今週の雇用統計になりそうです。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には円高要素が急遽増えた状況です。この流れが続くかどうかは現段階では断言できませんが、基本的には円高方向に動く可能性が高そうです。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは再び下落トレンドに転換。
・日足レベルでは下落トレンドが継続しているが、4時間足が転換した場合は上昇する可能性もある。
・週足レベルではレジ・サポラインを割った為、下落転換と言って良い展開になった。
・テクニカル的では大きな流れは下落のまま。


 先週のドル円はテクニカル無視の動きになりました。


 4時間足においては、上昇トレンド続行となりました。しかし、金曜日の下落で流れは急変。MA100も通過し下落転換した可能性が高い為、ここからは再び下落トレンド狙いが良いかもしれません。




 日足レベルでは、再び大きな上昇によって戻り高値を形成するかと思いきや早速下落。動きが急ですが、MA100との乖離も徐々に縮まってきており、再び大きな下落を見せる準備が整いつつある雰囲気がします。今週はファンダメンタルズ次第にはなりそうですが、140円を大きく割る下落波動となる可能性もありそうです。




 週足的レベルでは、アセンディング突破後の上昇が終了。そして、MA100を確定的に割りました。週足レベルでも本格的な下落転換と言って良い展開になります。その場合の下落幅を予想するのは難しいですが、この上昇が月足レベルの3波動だったとするならば、130円を割るところまで落ちる可能性もあり得そうです。




 ファンダメンタルズ面の変化が見られましたが、再び状況が変わり下落。ただ、大きな流れは下落である為、長期的に見れば再度140円を割る下落へとつながる可能性がありそうです。

 それでは今週もがんばりましょう!

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