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9/16週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・やはり日銀には利上げを進める意思があり、相場に折り込ませていっている。
・アメリカはCPIが想定通りとなっており、0.25%の利下げの可能性が高い。
・ユーロ圏は0.25%の利下げを実施。
・ファンダメンタルズ的には円高要素が増加した。


 先週のドル円は下落続行。気がつけば140円台割れが見えてきている状況です。


 日本では総裁選に向け、各候補者が政策方針を打ち出していますが、候補者の中には金融所得課税を強化するとの意見もあります。仮に実現した場合、株価が大きく下落する可能性が高いです。そうなれば、日銀も利上げはできなくなると思いますし、むしろ再び緩和を強めなければいけない状況に陥る可能性があります。そうなれば、円安が進んでいくことは自明な為、総裁選の行方には要注目かなと考えています。

 

   ※引用:日本経済新聞(画像クリックで記事にアクセス)



 また、日銀に関しては連日、1%程度まで利上げを継続する姿勢を示しており、相場に織り込ませていっている雰囲気があります。利上げに関して株価は相当敏感な状況になっている為、相場に慣れさせている状況かなと思われます。アメリカの材料の影響もありますが、その発言後は株価が下落しており、やはり未だ抵抗感があるのかなという感覚です。

 しかし、8月上旬のような劇的な動きには繋がっておらず、寧ろ翌日には大型株を中心に日経平均は力強く株価を戻しています。投資家は大きく下落した株価が戻る光景を目の当たりにした為、安く株を買いたいという心理が強く働いているからだと思われます。そのあたりの株価動向を見る限り、徐々に8月上旬のようなパニック相場は生じ辛くなっているのかなと思われます。よって、今後利上げが実施されたとしても、そこまで大きな株価の下落には繋がらないくらいには相場に織り込まれてきているのかなと考えています。そのため個人的には、ここからアメリカの利下げが始まり、円高が急激的に進み株価が急落しない限り、10月以降の会合にて利下げが実施されるのかなと考えています。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 アメリカでは、CPIの発表がありました。結果はほぼ想定通り。サプライズ無しの結果だったことで、やはり利下げ幅は決定せず。結果的にアメリカ長期金利もほぼほぼ変化せずの状況です。





 利下げ幅は決定していない状況ですが、市場予測としては0.25%の利下げに留まるとの見方が強いようです。今回のFOMCにおいては0.25%で様子見し、次回会合以降で0.50%の利下げに踏み切るといった論調です。材料は出揃っている為、あとはFOMCメンバーの判断次第ですが、今回は0.50%の利下げもあり得るのではないかと考えています。仮に0.50%の利下げがされた場合はサプライズになる為、大きくドルが売られ、円が買われる展開になる可能性が高いです。逆に0.25%に留まった場合、サプライズは少ない為、もしかすると多少円安方向に動く可能性があります。ただ、その辺りは実際の発表後の動きを待つしかなさそうです。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 ユーロ圏においては、6月会合以来の利下げを決定。0.25%の利下げを実施し、政策金利は3.5%となりました。


   EU10年債 ※引用:楽天証券


 直前の報道では利下げ支持の論調も強く、利下げ発表前には既に市場は織り込み済み。よって、サプライズもなく、長期金利、為替においては大きな動きを見せませんでした。よって、長期金利も2.1%あたりで先週からほぼ変化無し。市場の関心は既に10月会合での利下げ有無に移っています。

 その次回会合に関しても利下げは継続するとの論調が強いです。アメリカの利下げ幅が大きい場合は煽りを受けユーロ長期金利も下落する可能性が高い為、利下げする必要が無くなる可能性もあります。しかし、現段階ではユーロ圏は小刻みに0.25%ずつ利下げしていくとの見方が強い状況です。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 纏めると、日銀は利下げ継続をする旨を市場に折り込ませていっており、市場も徐々に織り込んできている状況です。アメリカは0.25%の利下げをする可能性が高く、想定通りの場合はサプライズがない為、大きな動きには繋がらない可能性が高いです。ユーロ圏は利下げをしましたが、次回会合以降も継続して利下げを実施していく可能性が高いです。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には大きく円安方向に為替を動かす要素は無さそうな気がします。円高になることで株価は下がる可能性がありますが、急激的な下落が見られない場合は利上げを継続するでしょうし、海外は利下げをしていく為、金利差の縮小から円高方向への圧力が高まる可能性が高いです。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは下落トレンド続行
・日足レベルでも下落続行。
・週足レベルではレジ・サポラインを割った為、下落転換と言って良い展開になった。
・テクニカル的では大きな流れは下落。


 先週のドル円も下落。8月上旬につけた141.6円をブレイクしている状況です。


 4時間足においては下落続行。前週に一度MA100を抜けかけましたが、それを騙しにした典型的な下落パターンとなっています。このようなパターンは大抵はNまで伸びていくイメージがあります。今はかろうじて手前のMのラインで止まっていますが、大きな上昇転換はせずにそのまま下落を続ける可能性が高そうです。よって、基本的には短期足は4時間足の流れに沿った戻り高値狙いが妥当なのかなと考えています。




 日足レベルではMA100との乖離が大きいまま再び下落。戻り高値をつけたとは言えない展開ですが、直近の安値を更新しました。140円あたりに抵抗帯が見えますが、仮に安値を割り3波動目の下落となる場合、そのまま140円を割る下落へと繋がる可能性が高そうです。




 週足的レベルでは、アセンディング突破後の上昇が終了。そして、MA100を確定的に割りました。この展開は長期的なトレンドにおいても下落転換したと言って良いでしょう。しかし、その下落幅を予想するのは難しいです。この上昇が月足レベルの3波動目だったとするならば、130円を割るところまで落ちる可能性もあり得そうです。




 下落トレンド続行ということで、テクニカルだけで言えばこのまま下落が続く可能性が高そうです。しかし、依然としてショートした場合のスワップ損は大きい為、これまでの円安のような勢いで一方的に下落し続けることはないのでは無いかと考えています。おそらく、テクニカルに沿って波動を作っていくかと思われますので、これまでの円安トレンドよりかはトレードし易い展開になるかもしれません。

 それでは今週もがんばりましょう!

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