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8/26週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・植田総裁は相場にインパクトを与えたくない様子。
・総裁選の行方によって為替は大きく動く可能性がある。
・アメリカではパウエル議長が9月利下げを示唆するものの、インパクトは小さい。
・ユーロ圏は特にトピック無し。
・ファンダメンタルズ的には相場を大きく動かす要素が無い。


 先週のドル円は週明けから下落。とは言え、先日のような勢いは見られず、ジリジリとした動きに終始しました。


 日本発の大きなトピックはありませんでした。唯一為替インパクトを与え得る可能性があったの植田総裁の発言でも相場の流れは変わらず。緩和は継続するものの、その度合いを調整していく方向性には変わりはないと発言しましたが、なるべくさざなみを作らないようにという配慮を感じました。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 アメリカのパウエル議長は9月の利下げを示唆しており、アメリカは次回FOMCにおいて利下げを開始する可能性が高いです。また、雇用統計の下方修正も発表しており、今後はアメリカ長期金利の下落が進むことでドル安、円高となる可能性が高いです。その際、おそらく日本の株価も上昇し辛い状況ができるかと思われます。そういった状況の中、9月の日銀政策金利決定会合で利下げをした場合、再び8月上旬の株価急落が見られ、経済情勢の不安定性が見られる可能性があるでしょう。日銀は経済情勢が不安定な状況では利上げを急がないと断言していますので、次回の日銀会合にて利上げをする可能性は非常に低いと考えています。

 難しいのはその際の市場の反応です。9月にアメリカが利下げすることは既に織り込み済みですし、それに加えて日銀が年度内に再利上げをする可能性も織り込んでいます。それを織り込んだことで円安進行が止まっているのだとすれば、今のところこれ以上の円高材料はありません。

 唯一可能性があるとすれば総裁選です。しかし、まだ金融スタンスを表明するフェーズではありませんし、市場を大きく動かす材料は日本からは出辛い状況でしょう。そうなると、やはり相場はアメリカの材料待ちとなるかと思われます。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 アメリカではジャクソンホールにて、パウエル議長は9月における利下げを示唆しました。しかし、市場は既に織り込み済みである為、大きな動きには繋がっていません。



 上述した通り、ジャクソンホールにてパウエル議長が利下げ開始を示唆しました。その後は若干アメリカ長期金利が下落していますが、織り込み済みということで大きな反応には至っていません。興味があるのは利下げ幅は0.25ポイントなのか、0.50ポイントなのか、或いは年内に2回利下げするのか、3回利下げするのか、だと思われます。その辺りは今後の材料を見て判断していくしか無さそうなので、やはり翌週からの材料待ちとなりそうです。

 

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)




 ユーロ圏においては、重要な材料の発表はありませんでした。長期金利についてもほぼほぼ横ばい状況。先週から変化なしの状況です。


   EU10年債 ※引用:楽天証券


 ここ最近の材料を考慮した際、9月会合における利下げ実施有無は不透明となっています。むしろアメリカが利下げした場合は煽りを受けると思いますので、利下げの必要は無いかもしれません。そうなると、この先の経済指標が下振れ、9月会合における利下げの可能性が高まった場合は大きな影響を及ぼす可能性があります。よって、ユーロ圏においても今週のHICPから始まる経済材料の下振れ有無が重要になりそうです。


 纏めると、日本は金融緩和のスタンスを暫く変更しない可能性が高いです。よって、ドル円の動きはアメリカ次第になりそうですが、そのアメリカは9月に利下げをする可能性が高いです。しかし、既に織り込み済みな為、それ以降の利下げ論に影響を与える経済指標待ちになりそうです。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ的には円高にも円安にも影響を与えなさそうな状況です。しかし、アメリカの経済指標が想定を下回った場合は一気にドルが売られる展開も考えられますので要注意です。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは下落トレンド続行。
・日足レベルではまだ戻し(上昇)してもおかしくはない状況。
・週足レベルではレジ・サポラインを割っており、下落トレンド転換へのチャレンジが始まった。
・テクニカル的では、中期的には上昇・下落どちらもあり得るが、大きな流れは下落。


 先週のドル円はジリジリとした下落。おおよそテクニカル通りに推移しています。


 4時間足においてはMA100に押し戻された格好。3波動目の大きな上昇が見られるかと思いましたが、あっさりと押し戻されています。しかし、やはり根強いキャリートレードと、ショートホールド時のスワップ損影響の為か、戻り高値のような展開から大きな下落へと繋がり辛い状況です。おそらく、心理的にすぐに利食いをしたくなる人が多いのでしょう。ただ、テクニカル的には再び下落トレンドが再開している状況です。よって、引き続き戻り高値を探す展開となる可能性が高そうです。




 日足レベルではまだ下落再開とは断言できません。MA100との乖離もまだ大きいですし、3波動目の上昇を見せた後に下落トレンドが再開する可能性もあります。そのあたりは結果論になりますので、そのまま下落するのか、或いは戻すのかを見極める必要がありそうです。




 週足的レベルでは、アセンディング突破後の上昇が終了。ただし、まだ週足レベルで転換したとまでは言えません。こういったアセンディングのライン付近で揉み合った後、ビルドアップを経て再び上昇するパターンもあります。よって、MA100を確定的に割って行くまでは、上昇の範疇なのかなと考えています。




 昨年12月、今年の4月に続き、本当に久しぶりの本格的な下落の流れです。テクニカルだけで言えば、このままっ下落が続く可能性が高そうです。ただ、大きく動いた後は必ず反動がある為、ずっと一方向に動き続けるとは考えず、短く、確実に取って行った方が良いかもしれません(今までのずっと続いていた上昇トレンドは異常)。

 それでは今週もがんばりましょう!

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