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7/1週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・日銀は利下げを示唆しているが、円安は相変わらず。
・日本の為替介入はアメリカから強い牽制を受けている状況の為、円安になり易い可能性。
・アメリカの材料は特に無し。
・ユーロ圏においても新たな材料は特に無し。


 先週のドル円は、一方的な円安トレンド。圧倒間に160円を突破し、161円台に突入しています。


 先週も日本由来の大きなトピックはありませんでした。強いていうならば、神田財務官の退任報道でしょうか。その仕事を三村国際局長に引き継ぐという報道が出ましたが、それと共に一時は急激的な円安に。介入への恐怖心が和らいだということなのでしょうか。もしそうであれば、日々、介入を匂わせている作戦は、円安への歯止めに対して一定の効果を及ぼしていたと言えます。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 また、日本の長期金利は上昇。再び1%を超えてきている状況です。しかし、各国が利下げを始めているのにも関わらず、全通貨に対して全面安状態。実質為替レートは過去最低となり、1ドル360円時代の日本円よりも価値が下がってしまっている状況です。テクニカル面の影響もあると思われますが、やはり長期的視点で見た際、日本の金利は海外の金利を超える可能性が低い、或いは日本円の価値は落ち続ける、と見られているということでしょう。また、イエレン長官から為替介入に対して再三、牽制をかけられていることも影響しているかもしれません。

 日銀は国債買入額の減額及び、金利引き上げについて示唆していますが、円安への歯止めにはなっていない状況です。おそらく、過去何回もこういった発言をしましたが、結局動かなかったという歴史がある為、信憑性が低くなってしまっているのだと思われます。ただ、発言してしまった以上、どちらも実行しなければ円安はさらに進むことになると思われます。もし円安を本当に止めたいと考えているのであれば、金利を上げる他、方法は無いのではないかと考えています。


   アメリカでは今後の利下げに関わる可能性のある材料として、PCEデフレーターの発表がありました。結果は、前回値からの微下落。緩やかなインフレ鈍化が確認できています。しかし、長期金利は上昇している状況です。





 大統領選でトランプ優勢だったことが響いているのかは分かりませんが、アメリカの長期金利は再び上昇を見せています。ただ、そこまで大きな上昇ということではありませんし、何かしらの思惑で一時的に動いているだけと思われます。重要なのは今週の雇用統計、そしてその翌週のCPI。この二つの指標次第で、9月の利下げが現実的なのかどうかが決まります。よって、明日以降はこれら材料発表までは長期金利が動き辛い展開になっていく可能性が高そうです。


 ユーロ圏においては、特に大きな材料も、トピックも無し。強いていうならばフランスのCPIが前年同月比で微下落していたことくらいです。ただ、長期金利は上昇気味。フランスのブレクジットの可能性が取り立たされたことで下落した分、戻してきている状況です。


   EU10年債 ※引用:楽天証券



 長期金利が下落しないのは、おそらく次の利下げ時期が明確化していないからだと思われます。ユーロ圏のインフレ率自体はかなり落ちてきていますが、ここ最近はほぼほぼ横ばいの状況です。その他経済指標も大きく下落しているわけではなく、経済悪化が目に見えている状況でもありません(緩やかに落ちているとは思うが)。よって、近々で利下げをする必要性もない為、金利が下落しないのだと思われます。7月の経済指標が悪化した場合は、次回利下げ時期の探り合いが始まると思われますので、HICPをはじめとした材料に注目です。


 纏めると、日本は円安が止まらないさまざまな手段を講じていますが、どれも効果は乏しく、利上げするしかない状況に追い込まれつつあります。為替介入も暫くは使えないと思いますので、円安圧力は継続しそうな状況です。アメリカ、ユーロについては主なトピックは無し。あまり状況変化がありませんでした。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ面においては、円高要素が増えつつあります。しかし、円安が進んでいるあたり、日銀は利上げしないと鷹を括られている可能性があります。為替介入も出来なさそうなので、円安の流れは続きそうです。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは上昇トレンド。
・日足レベルでも、まだ上昇継続しそう。
・週足においてはプルバックからの上昇継続。
・テクニカル的には上昇の可能性が高そう。


 先週のドル円は上昇一辺倒。最後は月末要素で乱高下しましたが、総じて上昇が続く展開でした。


 4時間足においては一方的な上昇トレンド。浅い押しからの大きな上昇が続いており、昨年秋、今年春のような展開になっています。気が付けば4月の安値も超えており、もはや障壁はありません。波動論もサイクル理論も通用しない展開ですが、ファンダメンタルズが変わるまでは取り敢えず、押し目ができれば浅くても入るべき展開なのかなと考えています。




 日足レベルではまだ上昇の範疇。まだ上昇が続きそうな形になっています。MA100から乖離し始めており、さすがにそろそろストップがかかりそうですが、4時間足が下落転換するまでは下落は考えなくて良さそうです。よって、押し目狙い。まだ流れは変わっていません。




 週足的レベルでは、アセンディング突破後、プルバックが入っている状況。短期足でよく見られる展開として、プルバック後に更なる大きな上昇が見られることがあります。テクニカル的にはまだあと10円以上の上昇が見込まれる状況なので、基本的には上昇トレンドが続く可能性が高いのかなと考えています。




 展開的には長期足のトレンドに迎合し、上昇を続けています。テクニカル的には上昇のオッズが高そうである為、今週も基本的には押し目買いが良さそうな感じです。

 それでは今週もがんばりましょう!

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