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6/10週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・日銀は金融政策変更の可能性。
・しかし、もし変更しなかった場合は更なる円安圧力へとつながる可能性。
・アメリカはイ雇用統計が上振れたことで、利下げが遠のいた可能性。
・ユーロ圏は利下げを開始。しかし、長期金利は上昇。
・円安の流れが変わるかどうかは、日銀政策金利決定会合次第。


 先週のドル円は下落した後、行って来いに。日銀の政策修正報道によって円高方向に動きましたが、アメリカの雇用統計にて元の為替水準まで戻りました。


 止まらない円安を受けてなのか、予定通りなのかわかりませんが、日銀関係者および、植田総裁が日銀の政策修正について発言。一部では確実に政策を修正することになるとまで報道されていました。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 その発言を受け、為替市場は急激的な円買いに。急激的に2円近く円高になりました。その流れを打ち消すような雇用統計の結果となりましたが、この流れは3月頃と似ています。3月のマイナス金利解除の際においても、先にリークすることにより、発表時の債券、為替、株価へのインパクトを和らげていました。しかし、3月の会合後は発表前の為替水準を大きく上回るような急激的な円安の流れに。あまりにも微細な変化に終わった為、警戒して円買いをしていた市場が再度円を売り直したことで強い円安トレンドが生じました。

 今回も同様の流れになるのかは分かりませんが、仮に国債買い入れ減額等しなかった場合、やはり円安の流れが生じる可能性が高いのかなと考えています。逆に、本当に国債買い入れ減額だった場合は円高の流れが生じる可能性があります。もちろん額にもよりますが、市場は日銀の変化に対して半信半疑である為、政策修正を実施した場合は円買いで反応する可能性もありそうです。いずれにせよ、今回会合は為替の流れを生じさせそうですが、日経新聞を使ったリークには要注意かなと考えています。


 アメリカではISM製造業景況指数が想定を下回りましたが、その後のISM製造業、雇用統計が想定を上振れました。結果、下落しかけていた長期金利は再び4.5%付近にまで戻ってきています。





 特に雇用統計は雇用の結果があまりにも強く、本当に合っているのか?と疑いたくなるような数値です。平均時給についても前回を上回っており、CPIへの影響も示唆されます。よって、一部報道では今年中の利下げは無しとまで言われており、アメリカの根強いインフレ圧力を示しています。

   ※引用:Bloomberg(画像クリックで記事にアクセス)



 果たしてこの雇用統計を信じて良いのかは分かりませんが、市場の反応を見る限り、市場はこの結果を受け入れ、利下げの後ろ倒しを支持しています。同時に失業率が上昇しているのも気になりますが、アメリカの利下げはまた遠のいたのではないかと考えています。よって、ドル高は続きそうですし、円安圧力へと繋がる可能性がありそうです。


 ユーロ圏では、0.25%の利下げを決定。しかし、想定通りの結果だった為、市場は織り込み済み。よって、長期金利は下落するどころか、アメリカの長期金利上昇の煽りを受けて上昇しました。


   EU10年債 ※引用:楽天証券



 ユーロ債券市場において、次の関心は次回の利下げがいつになるか?です。インフレ率は2%台まで落ちて来ていますが、利下げが先行した場合、インフレが再燃するリスクもあります。よって、更なる利下げにおいてはインフレ率の下落より、その他指標の悪化が求められるかと思います。ただ、利下げを開始している為、余程のことがない限り再利上げする可能性は低いです。よって、近いうちにユーロ圏の長期金利の上昇には歯止めがかかり、下落トレンドに転じることになるかと考えています。


 纏めると、日銀は政策変更するという報道もあり円高になりましたが、それを否定する日銀関係者の発言もあります。動くかどうかは蓋を開けてみないと分かりませんが、変化有りにせよ、無しにせよ、為替インパクトがありそうな感じです。アメリカは雇用統計が大きく上振れ、長期金利が上昇しています。ユーロは利下げを開始しましたが、長期金利は下落せず。今後の指標が鍵を握りそうです。

 以上を考慮すると、ファンダメンタルズ面においてはまだ円安圧力が続く可能性がありそうです。しかし、日銀が政策変更をする場合は流れが変わる可能性がありそうです。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは下落トレンドになりかけたが、戻された為、週初めの動きを観測する必要。
・日足レベルでは上昇継続しそう。
・週足においてはプルバックしているように見える(上昇波動継続?)。
・テクニカル的には上昇の可能性が高そう。


 先週のドル円はファンダメンタルズ要素で乱高下。テクニカル的には分からなくなってしまいました。


 4時間足においては、テクニカル的に下落トレンドに入りましたが、材料で行って来いに。この後の動きが重要になります。ここで下落するのならばまだ下落の範疇になります。しかし、既にMA100を超えていますし、このまま上昇する可能性が高そうです。その場合はもちろん押し目買い一択です。しかし、来週はアメリカCPI、日銀政策金利決定会合がある為、深追いせずに小さなトレンドを取りに行った方が良いかもしれません。




 日足レベルではまだ上昇の範疇。まだ上昇が続きそうな形になっています。ここで4時間足レベルが下落転換した場合は下落の可能性も出てきますが、それまでは4時間足と同様に上昇一択です。まだ流れは変わっていません。




 週足的レベルでは、アセンディング突破後、プルバックが入っている状況。短期足でよく見られる展開として、プルバック後に更なる大きな上昇が見られることがあります。テクニカル的にはまだあと10円以上の上昇が見込まれる状況なので、基本的には上昇トレンドが続く可能性が高いのかなと考えています。




 展開的には長期足のトレンドに迎合し、上昇を続けています。テクニカル的には上昇のオッズが高そうである為、今週も基本的には押し目買いが良さそうな感じです。

 それでは今週もがんばりましょう!

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