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こんばんわ!
11/27週の展望です。

◾️ファンダメンタルズ観点の展望
・日本はファンダメンタルズ的に変化無しだが、CPIコアコア指数は若干弱まっている
・アメリカも変化無しだが、長期金利は上昇。ただ、大きな上昇には繋がらなさそう
・ヨーロッパ圏は多少、経済指標が上振れた為、この傾向が続くか今後の動向に注目
・クロス円において、大きな円安圧力へと繋がる新要素は無し


 先週のドル円は週明けから大きく下落しましたが、その流れは週半ばに一転。下落した分をほぼ完全に戻しました。ドル円以外のクロス円通貨も大きく上昇しており、やはり円の弱さが伺えます。


 日本については先週金曜日に10月のCPIが発表されました。CPIは日銀が YCCを解除する上で重要な指標となります。想定を大きく上振れた場合は日銀想定を超えたインフレとなりますので、YCCの解除が早まる可能性があるという見方をする人が出てきて、円が買われる展開になる可能性もありました。

 しかし、結果は想定を下回りました。よって、YCCの早期撤廃シナリオは想起されず、円買いの流れは生じず。むしろ、コアコアCPIについては前月比で4ヶ月ぶりに下回っていますので、インフレの高止まり感を感じさせます。結果として日銀の見立て通りこのままインフレが沈静化するのであれば、YCCの早期撤廃は遠のくと思われます。ただ、前月比で下回ったと言っても一時的な異常値かもしれません。11月分、12月分のCPIの結果を見た上でインフレ沈静化が生じているのか、傾向を判断する必要があるかと思います。その為、ファンダメンタルズ観点において、日本は変化なしの状況と言えると思います。


 そういった状況を加味すると、先週の大きな円買いからの円売りの流れはテクニカル的な側面が強かったと思われます。もちろん、各国が金利を引き下げる可能性が高まり円売りに繋がっていた背景もあったと思いますが、その後の円売りについてはファンダメンタルズでは説明し辛いです。よって現状は、クロス円通貨において影響を与えるような日本由来のファンダメンタルズ要素は無いと思われます。


 アメリカについても特に大きなトピックは無し。週明けにFOMCの議事要旨が公開されましたが、従来の見立て通り、利上げについてはインフレ低下が不十分だった場合のみ、という見解で一致したという内容でした。これはサプライズがありませんでしたが、インフレ沈静化の経済指標が見られる中、これ以上の利上げは無いだろうといった見解が改めて確認できたことで、長期金利は多少の下落を見せました。

 その結果、米長期金利は一時的に4.5%から4.4%まで下落しました。しかし、週末には再び4.5%付近まで戻っています。これも理由をつけることが難しい現象です。強いて言うなら、ファンダメンタルズ要素において主なトピックが見られない状況である為、債券市場におけるテクニカル的な動きが要因と思われます。よって、雇用統計やCPIといった経済指標が再び上向かない限り、今後も金利が上昇し続ける展開にはならないと思われます。


 ただ、EU圏及び、イギリスにおいてはPMIの上振れが見られました。特にイギリスにおいては予想を上振れただけでなく、前月比においても大きく上ぶれています。11月の数値は今年の6月レベルの水準であり、ここ4ヶ月間の下落傾向から一転して大きく上振れた数値となっています。


 また、イギリスは最低賃金についても10.42ポンド(11/24時点で1,942円)から11.44ポンド(2,133円)へと9.8%引き上げることを発表しました。これは食料品のインフレ率:約10%に合わせてのものと言われています。結果として、更なるインフレへの期待値が上がったことで、ポンド円は今年の高値更新まで至っています。

 もちろん、インフレ沈静化においてもチャートのように波ができると思います。一時的な上振れ、下振れで傾向を判断することは出来ません。市場は一喜一憂で動きますが、インフレ動向については今後の傾向を見る必要があるかと思います。

 よって、これらの海外動向が再び大きな円売りへと結びつくかについては、現状、断言できない状況かと思われます。

今週の重要材料はこちら!



◾️テクニカル観点の展望
・4時間足レベルでは戻り高値狙いの局面
・日足は押し目になる可能性があるが、押し目にならなかった場合は大きな下落の可能性
・週足は上昇トレンドだが、転換の兆候がある
・ただし、下落バイアスはかけない方が良い


 先週のドル円は週明けから下落。ついに4時間足レベルでも明確に下落トレンド入りしましたが、下落した分は戻しました。

 4時間足レベルでは、大きく戻したと言えどまだ下落トレンド。4時間足レベルだけで見れば絶好の戻り高値になり得る場面です。こういった場面では通常、短期足が下落転換する場面でショートで入るべき展開だと思います。ただ、4時間足以外は全て上昇局面であり、またファンダメンタルズ的にも金利動向によっては上昇が続く可能性もあります。よって、基本的には下落狙いとなりますが、150円あたりのMA100を超えた場合は目線を変える必要がありそうです。


 日足レベルでは約4ヶ月ぶりにMA100に接近しました。久しぶりにまともな下落となりましたが、トレンドライン付近で反発しているように見えますし、日足で見れば良い押し目です。上昇が続きすぎてもはや何波動目なのか定かではありませんが、波動後期であることは間違い無いと思います。よって、もしここで上昇し切らずにトレンドラインを確定的に割っていく展開になった場合は本格的な下落へと繋がる可能性があります。一方、もし上昇するようであれば再び高値:151.9円の更新及び、介入を警戒するジリジリとした相場に逆戻りする可能性がありそうです。


 週足的には久々に陰線が連続しました。これも4ヶ月ぶりです。しかし、こちらはまだ上昇トレンド真っ只中のように見えます。日足レベルで下落転換するまでは上昇する可能性が残っていると見るべきと思います。ただ、チャネルライン付近で止められて下落したようにも見えますし、これが下落トレンド転換への第一歩に繋がる下落の可能性もあります。短期足であればこういった場面は高値更新しNかWに達した後、下落しますが、介入への恐怖がそうさせてくれません。長期的な波動については転換の瀬戸際なのかなと思います。


 先週から引き続き、テクニカル的にも下落転換する兆候が現れている為、ここが節目になる可能性があります。ただ、バイアスはかけず、結局上昇した場合にも備えてトレードする必要があると思います。

 それでは今週もがんばりましょう!

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